チアパス地震から1週間:現在までの被害や支援の状況、寄付方法のまとめ

Fuerza Mexico-min

現地時間9月7日深夜にメキシコ南東部を襲った大地震(通称:チアパス地震)から1週間。現在までの被害の状況や、被災地の抱える問題、支援の進展や寄付の方法などをノートしました。被災地の1日も早い復興を心から祈っています。

 Contents  
  1. メキシコ南東部チアパス州沖でマグニチュード8.2の地震が発生
  2. 実は地震大国のメキシコ、太平洋側沿岸部で発生する大地震
  3. 犠牲者98人、被災者230万人、余震は2千回近くに
  4. メキシコで最も貧しい州、被災地域の抱える貧困問題
  5. 政府機関、NGO、国内外の民間企業からの支援状況
  6. 今回のチアパス地震に寄付をご検討の方へ(メキシコ赤十字)

 

メキシコ南東部チアパス州沖でマグニチュード8.2の地震が発生

現地時間の9月7日深夜、メキシコ南東部チアパス州の沖でマグニチュード8.2の地震が発生しました。そのマグニチュードの大きさはここ100年で最大規模であり、約700キロメートル離れた首都のメキシコシティでも建物や通りの街灯などが大きく揺れ、震源に近いオアハカ州やチアパス州の沿岸の村では多くの建物が倒壊し死傷者が出るなど被害がでています。

今回の地震の震源地は右下の赤いポイント(Google Map)

今回の地震の震源地は右下の赤いポイント(Google Map)

実は地震大国のメキシコ、太平洋側沿岸部で発生する大地震

メキシコの太平洋側沿岸部は北米プレートの縁に沿って位置し、実は世界で最も地震の多い地域の一つ。マグニチュード6以上の地震が頻繁に発生しています。中でも、1985年にメキシコ中西部ミチョアカン州沖で発生したマグニチュード8.1の地震では、人口密集地で地盤の弱い首都メキシコシティが大きな被害を受け、全壊・半壊の建物が約10万棟、犠牲者数が約1万人にものぼる大惨事となりました。

メキシコにおける主要地震のリスト抜粋(海外地震保険制度~メキシコ 2006年調査~)

メキシコにおける主要地震のリスト抜粋(海外地震保険制度~メキシコ 2006年調査~)

 

犠牲者98人、被災者230万人、余震は2千回近くに

9月14日までの発表によると、今回の地震での犠牲者数は98名に達し、その内オアハカ州が78名、チアパス州が16名、タバスコ州が4名となっています。

オアハカ州やチアパス州の沿岸部で被害が大きく、多くの家屋だけでなく学校や病院、教会や橋などが倒壊しており、被災者は約230万人にのぼると見られています。

特に被害の大きかったオアハカ州沿岸部のフチタンでは市庁舎を始め多くの建物や家屋が倒壊、町の人口約10万人の内7割が被災し36人もの犠牲者が出ました。市長は「救援物資は届いているが不足している。この事態に対応できるリソースが我々にはなく、連邦政府の援助が必要だ。」と窮状を訴えています。

余震も活発に起こっており、メキシコ国立地震観測サービス局(SSN Mexico)によると、今回の地震による余震の数は14日正午現在までに1,997回に達しました。引き続き建物の倒壊や土砂崩れなどに注意が必要な状況となっています。

また、直近でも台風の接近による豪雨などで被災地の被害拡大が懸念されています。

 

オアハカでは世界遺産に登録されているモンテ・アルバン古代遺跡の一部が崩落したり、チアパスでは16世紀から17世紀にかけて建てられたカトリック教会に亀裂が入ったりなど、歴史的な建造物にも被害が及んでいます。

 

メキシコで最も貧しい州、被災地域の抱える貧困問題

今回被害が大きいオアハカ州とチアパス州は、メキシコの中でも特に貧しい地域として知られています。

メキシコ統計地理情報院によると、オアハカ州の人口の70.4%、チアパス州の77.1%が貧困を抱えていると報告されています。また、3ヶ月分の平均家計収入を見ると、全国平均が46,521ペソ(約28.8万円)に対してオアハカ州は27,704ペソ(約17.1万円)、チアパス州は23,258ペソ(約14.4万円)と、メキシコの全32州の中で最も低い水準となっています。

メキシコの平均家計収入(EXPANSIONより)

メキシコの平均家計収入(EXPANSIONより)、Oaxaca(オアハカ)とChiapas(チアパス)は最も低い水準

 

貧困問題を抱える被災地では、多くの家屋が建築基準や耐震基準に則らない補強支柱の無いレンガ積みの住宅や簡易なトタン張り住宅で、構造や強度などの専門知識を持たない住人自らの手で作られています。それらの多くが地震による強い振動に耐えきれず、最も被害の大きいオアハカ州のフチタンでは3分の1の建物が倒壊したと報告されています。

貧しい中で被災するとさらに貧しくなるという「貧困と災害の負のスパイラル」について危ぶむ声が既に上がっています。

 

政府機関、NGO、国内外の民間企業からの支援状況

地震発生後、メキシコ政府はオアハカとチアパスの合計163の市町村に緊急事態宣言を発令し、軍隊や警察を出動し救出や瓦礫の撤去、被災者への支援などの復興作業を行う他、食料品や日用品などの配布、1,000人を超える医療関係者の派遣や医療機器の導入などを進めています。エンリケ・ペニャ・ニエト大統領もすぐに両州の被災地の視察に訪れ、また、毎年9月16日の独立記念日を祝う前夜の大統領主宰晩餐会について、被災者対応を優先するため中止することを発表しています。

 

非政府機関の赤十字(Cruz Roja)やユニセフも被災地支援に向けて活発な活動を行っています。9月14日現在までに、メキシコ赤十字は、メキシコ全土16箇所に支援物資の集積所を設置し、オアハカ・チアパスの7万3,000人の被災者に約293トンの支援物資を軍隊等と連携し届けたことを報告しています。

ユニセフ(国連児童基金)の専門家チームは被災地域を訪問し、子どもたちや若者の心のケアや教育支援についての準備を進めていることを発表しています。

また、メキシコ国内外の大手民間企業も、被災地支援に乗り出しています。セメックス(セメント、建築)、アエロメヒコ(航空)、テルメックス/テルセル(通信)等のメキシコ国内の大手企業だけでなく、ウォルマート、スターバックス、ネスレ、グーグルなどメキシコに展開する多くの国際企業が様々な支援を展開。
例えばウォルマートでは、彼らの展開する店舗を救援物資の集積所として提供し、集められた物資を被災地に配ったり、救済基金を設立し援助を行ったりしています。
ASÍ ES COMO LAS EMPRESAS AYUDAN A LOS AFECTADOS POR EL SISMO EN OAXACA Y CHIAPAS (EXPANSION)

 

今回のチアパス地震に寄付をご検討の方へ(メキシコ赤十字)

メキシコ赤十字(スペイン語ページのみ)への寄付について下記に方法を記載していますので、今回のチアパス地震で寄付の援助をご検討の方はご参考ください。

(2017年9月14日現在、日本の赤十字ページでは当該地震についての義援金・救援金の募集は行っていません。)


被災地の1日も早い復興を祈ります。頑張れ、メキシコ!

 

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